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1年生の俳句(1学期) ~<ひらめきを待つ>~
1学期の1年生の俳句。朝礼台の前に集合。持ち物は探険バックと鉛筆と消しゴム。最初に俳句のことを知っているかどうか聞いて見る。一応知っていると言う子は多かったが、俳句を作るのはもちろん初めての子が多い。
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1年生には五、七、五だけ確認して、あとは「校庭のいろいろな所へ行って、すごいなあ、きれいだな、おもしろいな、ふしぎだなと発見したことを書いてみよう」と話す。
子ども達は、うさぎ小屋や鯉のいる池、びわの木などに元気に散らばり、その場でじっと考えている。ひらめきを待っているようにも見える。
俳句は詠もうとする対象はいくら見ても変化のないことが多い。しかしながら、じっと粘り強く見ていると、対象は変わらなくても見ている自分の心が動いて句ができることがある。1年生がふっとひらめくのと同じである。ふっとひらめいてすぐ消える。これは低学年の子によくあることである。
さて出来上がった俳句は、ほとんどが〝自由律〟である。もちろん、本来の自由律俳句は、定型俳句をやり切った後の自由律であるが、1年生の自由律は、その未熟さと単純さがなかなかおもしろく、まけていない。
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以下、今回の俳句をいくつかクラス毎に紹介する。その前に、自由律俳句の種田山頭火の句も参考までにいくつか紹介するが、1年生の句と雰囲気がどこか似ているものがあるのは、その純粋性において共通しているからかもしれない。
(種田山頭火) わかれてきた道がまつすぐ
飛んでいつぴき赤蛙
枯木に鴉が、お正月もすみました
分け入つても分け入つても青い山
酔うてこほろぎと寝てゐたよ
(松組) まつぼっくりがそだつとひらく
がっこうのいけがふしぎふしぎ
あさがおはおおきくなるときーれい
およいでてすごくてうれしそうなこい
むしがいるきょうはいいひたのしいな
みずあげるおとがぴちゃぴちゃしているよ
なつのいけにあわがぶくぶくしているよ
おもしろいなとんねんるみたいできのすべりだい
はたけのやさいがほんかくてきにおいしそう
なつがきたさかながおよぐみずのなか
(楠組) てつぼうゆれてない
きにかげがあるびわがある
こうていのひかげはきもちいいぞ
ぎざぎざのはっぱはどくがあるはな
ちっちゃいいけのなかにははっぱだけ
きがげんきはっぱがみどりはながさく
いけのちかくのどくだみはいいにおい
こうていのきのいろがおすなばいろ
こうていのかべにあながあるふしぎ
ちいさくてみずたまみたいびわのみは
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