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校長先生からの宿題 ~5年生~
校長先生からの宿題(休校期間中の春・夏の俳句)
~5年生~
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4年生に続いて5年生。4、5月の休校期間中の私からの宿題は休校期間中の見たこと、感じたことを五、七、五に表現すること。
その中から、すぐれたものをいくつか学年ごとに「入選」として選びました。その中でも特によいものは「特選」としました。なお、今回はなかなか外にも出られず、季語と出会えないというということもありましたので、季語や季節感のないものも<無季俳句>として選んでいます。
5年生は全体的に落ち着いた俳句が多く、自分の思いを静かに表現しています。
特選句について思ったことを少し。第1句目、誰しもが抱く新学期への思いを、ランドセルに象徴的に表したところがいいですね。〝出番を待っている〟と表したところに、ランドセルの置かれている姿が見えてきて、また〝待っているようだ〟としないで、〝待っている〟と言い切ったところが句を強いものにしています。2句目、風のある日のこいのぼりを見て、自然と口をついてできた俳句でしょうか。すべてひらがなにしているところも、軽快に泳いでいるこいのぼりを想像させて、いいかもしれません。3句目、甘酒は実は夏の季語。江戸時代などは、暑さに負けないように飲んでいたそうです。この句、子供の日に甘酒を飲んだことだけを言っているだけですが、その時の様子や会話が目に浮かんでくるようです。子供が甘酒を子供の日に飲んだというだけで、詩的なおかしみがあります。4句目、雨上がりに、ふと発見した光景でしょう。濁った水たまりも、時間がたつにつれてやがて澄んできます。水たまりという小さな世界に、空という大きな高い世界があるのがいいですね。この句、単に〝空〟としないで、〝空の世界〟としたところ、〝うつってる〟としないで〝うかんでる〟としたところに詩を感じます。
【特選】
ランドセル出番を待ってる新学期
こいのぼりぼくもいっぱいうごきたい
甘酒を冷やして飲んだ子供の日
水たまり空の世界がうかんでる
【入選】
春の風体にふれるハンモック
どこまでもさくらふぶきをおいかけて
友達と会えず悲しい桜かな
学校でひさびさにはく半ズボン
校庭の桜は今年も元気かな
あたたかい夜に見上げる朧月
羽休め葉先に泊まる揚羽蝶
自しゅくするもももさくらもまた来年
負けまいとさきほこるかな桜の木
雨上がり気持ちも上がれとにじかかる
テレワークだまるの辛い春休み
たんぽぽの黄色い色すら見れぬ日々
TEL 03-3713-8161(代) FAX 03-3713-8400